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技術名称:吹付け石綿粉じん飛散防止処理技術「O&S・K工法(除去工法)」
- 開発の趣旨
既存の建築物に施工された吹付け石綿等の除去に際し、石綿粉じんの飛散を防止する工法を確立し、その普及を図る。 - 開発の目標
- 除去工事に際し、作業区域に隣接する部分の空気1リットル中の繊維状粒子(石綿繊維を含む)の本数をおよそ10本以下とすることにより、汚染を
抑制する。 - 除去工事終了後に、作業場所における空気1リットル中の繊維状粒子(石綿繊維を含む)の本数をおよそ10本以下にすることにより、建築物利用者の安全を確保する。
- 関連法令等に則って除去工事を行うとともに、施工中に発生のおそれがある事故を想定して、その対策を講ずることにより、除去工事中の作業者の安全を
確保する。
施工マニュアル(施工フロー図)
1. 施工計画書の作成・必要書類の作成・提出(各機関)
2. 事前準備
- 石綿作業主任者の選定
- 作業者の選定…石綿取扱い作業従事者特別教育修了者
- 安全教育の実施…石綿作業主任者が実施
- 石綿作業主任者による工事内容把握
- 体制表の作成、提示
- 足場の選定
- 各表示・掲示板の設置・事前調査結果の掲示
- 作業者休憩所の確保
3. 除去処理工事準備作業
<作業前:濃度測定>
- 保護衣・呼吸用保護具(半面形防じんマスク)の着用
- 事前清掃(高性能真空掃除機)
- 使用機器、資材、薬液の準備
- 床の隔離作業…プラスチックシート(0.15㎜、2重)
- 足場の組立…単管棚足場、ローリングタワー、脚立足場、可搬式作業台
- 壁、天井の隔離養生…プラスチックシート(0.10㎜、1重)
- セキュリティーゾーンの組立、設備設置(更衣室、洗身室、前室)
- 集じん・排気装置の設置…0.3㎛以上の粒子を99.97%捕獲
- 粉じん飛散抑制剤吹付け機械の設置
- その他の養生(照明器具、計器備品等)
4. 除去処理工事
- 集じん・排気装置の点検・確認
作業区域及びセキュリティーゾーンの負圧確認 - 天井仕上材、下地材の撤去(天井上に石綿が堆積している場合がある)
- 粉じん飛散抑制剤の吹付け及び含浸の確認
- 吹付け石綿等の除去…ケレン棒、ワイヤーブラシ等
作業開始後、集じん・排気装置の排気口からの粉じんの漏洩がないことを確認
<作業中:濃度測定> - 残留石綿の除去…クリーンアップ清掃
- 漏洩の監視
- 除去した石綿の袋詰め…密閉処理、除去した石綿に粉じん飛散抑制剤を散布し安定化
1重目作業場内、2重目セキュリティーゾーン内 - 除去した石綿の処理搬出・一時保管
- 作業区域清掃(高性能真空掃除機)
- 検査
- 取り残しの無いことの確認 ※石綿等に関する知識を有する者による確認
- 除去面、隔離シート面への粉じん飛散防止処理剤の散布
- 施工後の1.5時間以上の換気後、隔離内部の空気中総繊維数濃度の確認
<作業後(隔離シート撤去前):濃度測定> - 天井・壁面等隔離シート、養生シートの撤去・二重袋詰め
- 足場の解体・清掃後の場外搬出
- 床隔離シートの撤去・二重袋詰め
- 除去材料、隔離シート等廃棄物(廃石綿等)の場外搬出
- 仕上清掃(高性能真空掃除機)
<作業後(隔離シート撤去後):濃度測定>
5. 廃石綿等の処理…特別管理作業廃棄物埋め立て処分
6. 完了検査
7. 施工記録
8.作業者の作業記録
9. 完了
※吹付け石綿粉じん飛散防止処理技術「O&S・K工法(除去工法)」の詳細は小冊子に記載されています。 小冊子をご用命の際はご連絡ください。